火曜日, 6月 27, 2006

ジャガイモ戦記

今年は借りた畑で頑張って野菜を育てようと思った。

そうエンゲル係数をさげるのだ。
まず堆肥を買うお金がないので発酵ポットを購入し、
生ゴミ堆肥化して使うことにした。

およそ1ヶ月でポットも満杯になるので、
その後半月ばかりフタをして発酵させる。

たまに様子見でフタを開けると『ツーン』
ああ、キムチのにおひ。
何故かキムチのにおひ。
本当はぬか漬けのようになるはずだが、
発酵促進剤を入れすぎて乳酸菌が強すぎるのだろうか。

そんな生ゴミキムチも畑に入れて土と混ぜれば、
あっという間(2週間くらい)で土に返る。
土ってすごい。


そんなキレイな思いでから2ヶ月後。
立派に育った我が愛しのジャガイモ達。
もう花が散って、あとはイモが太るのを待つばかり。

ところがある日。

葉っぱが穴だらけ穴だらけくしゃくしゃになって枯れているではないか!

葉っぱの裏には黄色くて毛のはえた『何か』が。
奴らの名はテントウムシダマシ。
薬は使わないので、
ひとつひとつ摘んで取る。
その数およそ50匹。

ふと視線を上げれば、となりの小松菜はモンシロチョウの養殖場と化してた。

『タネを買うより野菜買った方が安いじゃん!』
そうおもいながら丸々太った青虫を睨む。

畑ってムツカシイ。
でも、楽しい。

ナスの葉っぱに羽化したばかりの鮮やかなてんとう虫がせっせと歩き回っていた。
瑞々しい赤。
洗練された文様。
嬉しかった。

木曜日, 6月 15, 2006

I LOVE EOS KISS DESITAL

『こんなに安いなんて!』
が売りのイオスキッス。

貧乏人の僕として、断腸の思いで買った。

今までは雑誌の写真でもオリンパスのCAMEDIA C770の400万画素を使っていたが、
ある日生活雑誌『クウネル』10月号の写真に感動し、
そして買った。

A4印刷サイズまでならCAMEDIAでもスゴくきれいに写るのだけど、

それ以上だとやっぱりツライし、
ピントがマニュアルで動かせないし、
階調も甘いし、
白はトブし、
バルブ撮影できないし、
レンズ変えられないし、
やっぱマクロレンズとか使いたいし、

やっぱ一眼レフもってるとプロっぽいし、
かっこいいし、
欲しいし、

ああ、来月のローンが無事払えますように。

購入はビックカメラのnet購入で11万ちょい。
ポイントで1GのCFカードとバッテリーパックを購入。

やっぱイチガンはいいです。
そりゃ塩銀に比べてしまったらイマイチだけど、
100カット撮っても、1000カット撮ってもタダ只0円!
そしてなにより露出を変えて連続でシャッターを切れる機能がいい!

気の向くままに感じるままに撮りまくればいい。
調子に乗ってしまえばいい。


なんだか元気になってweb写真集も作成中。
よかったら見てください。
里山の写真web(6/15現在トップページのみですが、コツコツこれからつくります。)

土曜日, 6月 10, 2006

WEBデザインに奮闘中。

いきなり最近のできごとですが。
只今ホームページのデザインと構築に奮闘中です。

「時代は今やインターネットだ!」
なーんて5〜6年前の波が、
山越え、谷越え、時空も超えて、
この山奥の村々にも到達してしまいました。

そんな事ですが、
誰もホームページなんてやりたがらないので、
白羽の矢が僕の広大なオデコに突き刺さったワケです。

それから毎晩夜中まで、
「〜三洋堂〜立ち読み短期大学(三洋堂さんごめんなさい!でも結構本買いました。)」
へ通う始末。

でもよく分からないので、
とりあえずAdobe Golive CS2を買ってやりはじめることに。

こんなんでお金もらってやるんだからスゴい。
独学&独よがりで、シコシコつくり始めました。

僕のワークフローはこんなカンジです。
まず、
Illusttetorでトップページのデザインを起し、
ある程度できたところでクライアントにプレゼン。
『基本的にダメだね。』
とか、
『この絵の建物、崩れそう(崩れそうなのは僕のこゝろっす!)』
など、
いろいろと為になるご指示を頂いて、
つくり直して再プレゼン。

それが通ったら、もうhtmlに起しちゃいます。
まず、
プレゼンしたIllustretorのアートワークを、サイズなど(適当に)測って設計図づくり。
そして、そのままスライスでぶった切り、
足りない素材は写真をPhotoshopElで加工し、材料を揃える。

その後
ほぼ手打ちでGoLive上にxml構文を書き込んで(一応正しくマークアップできるように頑張る!)、
最後にCSSでデザインを再構築。

そんなカンジです。
これってホントに正しいのかどうか、だれか教えてくだひゃい。

javaとかphpとかcgiに至まで、
さっぱり分かりません。
「いつか勉強しなきゃぁ」
と、思うけど思うだけの今日この頃です。

こんな僕ですが、
一応おすすめの本をご紹介(著者に感謝と愛を込めて)。
『HTML+CSS HANDBOOK』出版/SOFTBANK 著者/水津弘幸 石井歩 他
『プロとして恥ずかしくないスタイルシートの大原則』MdNムック
それなりに分かりやすくて、
それなりに詳しくて、
それなりに最新です。

それなりな僕にジャストフィットでした。
出版社様、筆者様、ホントありがとうございます。

里山の魅力とはなんぞや。

そんなこんなでデザインの仕事が始まった。

だんだんと仕事が多くなる。
チラシに、HP、地域情報紙など。

Illustratorをこねくり回して、
なんとか紙面を構築しては、やりなおし、
再構築でダメ出しがあり、
「根本的に違うんじゃない?」
なんて愛の鞭でブロークンマイハート。

だってシロウトなのだ。
デザインの『D』すら今まで考えたこともない。

考えた。
『里山の魅力とはなんぞや?』


風に吹かれて、
あぜ道をうろうろしたり、
クレイジークリークのtheCherに座ってずっと枯れ草を眺めたり、
エメラルドグリーンの川沿いを歩いたり、
森の中を徘徊したりした。

あったかい日差しにあたりながら、
堰堤のコンクリに寝そべったり、
苔をむしったり、

「あ〜 しあわせ。」

いや考えろ俺。

里山は、
『バラッと』していて、
『ゴチャっと』していて、

『ザラッと』して、
『グッチャリ』している!

なんだかよくわからない。
でも確実にそうだ。そう感じるんだ。

そして『生命力に溢れ』ている。

その姿は遠くからは良く解らないけど、
気持ちが、視線が得体の知れないそれに近づくけば近づくほど、

木の幹から葉っぱの先まで、
草の繊毛一本に至るまで。

そのすべてが。

僕の中にじわっと広がっている。
すごくあたたかくて、うれしいカンジ。


それが『魅力』だと思うのだけれど、
どうでしょうか?

デザインの仕事を始める。

「ねえ、通信の記事書かない?」

ある日の事務所で言われた。
『通信』とは、土日に自然体験のバイトをしている先が、
参加した子ども達に渡す冊子だ。

おそらく、あまり働かずにふらふらしていた僕を見るにみかねて、
「なんとかコイツに仕事をやらな。」
と、春の日差しのような温かいこゝろで声をかけてくれた。

『やります!』
よくわからないが即答する。

張り切っちゃって、さっそくIllustratorCSを買った。
Potoshopも買った。
「プロとして恥ずかしくないイラストレータのなんとか」や、
「なんちゃらデザインのネタ帳」とか、
「3日でマスターうんぬん」など、
参考書を三洋堂で読みあさり、
そいつらをiBookと脳ミソににぶち込んで、
僕はいっぱしのデザイナーきどりでせこせこ紙面を書き出したのだ。

恐いもの知らずってステキだ。


今から丁度2年前。
そんなことから、まつ毛ほどの予想もしていなかった
そして僕の人生に大きく関わる仕事をする日々が始まった。

シゴト探し。

矛盾するようだけど、
田舎だからといって、シゴトがない訳ではない。

もちろん役場の職員や、工場の作業員、介護士、宿の調理などなど。
都会と同じような仕事はある。

『どんな仕事をしよっかな〜』
なんて、優柔不断に
ハローワークへ行きながら考える。

早く働き出さなければならない。
だってお金がないのだ。
なるべく楽しそうで、給料が良くって、安定してて、、、

でも思うのだ。
『せっかく無理して田舎に来たのに、都会でできる仕事をするのもおかしい。』

いやホントはおかしくない。
だって明日の生活費すらあやしいのだ。
そんな僕に声を大にして言ってやってくれ!
『オマエ働けよ!』

結局僕は不定期のアウトドアインストラクターのアルバイトをすることにした。
年収およそ84万円。

月収ではない。
ましてや日当ではない。
時給なんかであるハズがない。

当時の僕は言った。
『金じゃないから。』
超カッコイイではないか。

少し愚かな22歳。
こうして泥舟に錦の旗を掲げて、
僕の田舎暮らしがようやくスタートし始めた。

新しい生活。

そして僕は大学の先輩の家に居候することになった。

まず田舎で暮らそうとすると、家を探すのが難しい。
不動産屋はこの町には一件。
仲介手数料、敷金礼金、そして家賃と合わせれば、
普通に2〜30万は掛かる。

空き家は至る所にあるのだ。
しかし、どこの馬の骨か犬の骨か知らないモンには
なかなかじいちゃんばあちゃん達も貸してはくれない。

当時僕の所持金は5マンエン。
どうにもならないので、よそから来た貧乏な若者達と共に一軒家をシェアして暮らしはじめる。
比較的町中の家。梁のきれいな昔ながらの建物。
この町には網の目のように水路が張り巡らされていて、せせらぎがいつも聞こえる。
四方は山にぐるっと囲まれ、空が海辺の3分の1くらいしか見えないような谷間の地。
夜になると国道をシカやタヌキがうろうろしている。

屋根の下には住めることになった。
そして次。
田舎には職がない。

僕が田舎へ来たワケ。

ある日突然考えた。
「ホントの暮しってなんだろう?」

それは22才の秋。冷たくなり始めた風にちょっと寂しくなったころ。
追われる仕事と、コンクリだらけの都市の風景と、たまの休日を過ごすマンガ喫茶にうんざりしていた。

疲れ果てて夜の街角をふらふら徘徊しながら考える。
「どうしようおれ。」
遠く海外へ旅行に行く金なんかない。
実家へ帰る気はさらさらない。

そこではたと思いたった。
いや、ずっと心の中では望んでいたのかも。
『田舎に住もう!』

きれいな水が流れる川の側に、
雄大な山々に囲まれた土地に、
人と人が近しくあったかい町に、
いのちあふれる里山に!

思い込んだら一目散。
大学のセンパイが、たまたま山の町に住んでいたのでさっそく電話。
「おれ、行ってもイイスカ?」
「ええよ。」

命がけでやっていた仕事も、
大事にしていたギターも、
「ずっと一緒にいよう」って約束してた彼女も、
きれいさっぱり清算して僕は田舎へと向かった。

仕事のアテも、住む家もないままに。