木曜日, 10月 30, 2008

虚数


Newton「虚数がよくわかるを読んで、

a+b=10
a×b=40

この連立方程式の解は「解なし」。
普段僕らが使う「数」では存在できないものだからだ。
でも、その存在しない数を存在させようとした人がいた。
そして「虚数」という、「存在しない数」が明示され、「実数」という「認識」が生まれた。


人は「比較」してしか物事を判断できない。

「ユニクロより、パタゴニアのフリースがいい。」
どちらもハイテクだが、パタゴニアのフリースは圧倒的にいい。

僕もパタゴニアのR3を使ってが、着心地、保温性において、ユニクロとは比べ物にならない。
マイナス5,6度程度なら、Tシャツの上にR3、そしてアウターで動ける。
パジャマにしても気にならない快適さ。
蒸れるとか、拘束感とは無縁。

でも、その一着でユニクロフリースが25枚くらい買えるけど。


もし、R3が存在しなければ、ユニクロフリースが最高だろう。
「これより、こっちがいい」
いつも僕らは、そう判断して暮らしている。

けれど、「まったく新しい」何かを創りだそうとしているなら、
手に抱えている物差しは通用しなくなる。
みんなが指し示す判断とは離れてゆく。
「こんなことやっていて、いいのかな」
不安が疼く。


「0」の概念は、数学を飛躍的に発展させた。

0は、無という意味だけだ。
それは、無意味ではなかった。

何が意味があって、何が無意味かなんて、自分の思い込みの世界で判断し不安をかき立てることが、「虚」であるかもしれない。