月曜日, 2月 09, 2009

モリマンへ

えー
出会いは2000年桜咲く春のあの日。
それからもう、10年近くもたとうとしている。

林間学校という子どもたちの夏休みの自然体験のアルバイト。
その歓迎会で、

俺たちは出会った。

そのときお前が乗っていたレガシーの天井にあった釣り竿のラックを見て
「へー釣りするのか」
そう、精一杯の愛想笑いで声をかけたおれに
「べつに」
と無愛想に答えたお前。

きっと友達になれない
そう思った。

そんな俺らは、林間の先輩だった太田さん、あだ名を

「ざこば」。

いつしか、なぜか、俺らは、ざこばの下宿先に集うようになった。

いつもアルバイトで遅くまで帰ってこないざこば。
俺らは鍵のかかっていないヤツの下宿へ勝手に入り、
テレビを見て、飯を作って二人で食った。
そのとき何を話したのか、ひとつも憶えていないけど、
ヤツが帰ってくる時間に、二人で押し入れに隠れていたのは、今でも忘れない。

それから毎年の夏の林間学校を共に過ごし、
ラフティングのガイドの資格を取るトレーニングも一緒にした。
お前は学科に落ち、実技に受かったが、俺は学科で受かり、実技で落ちた。

でこぼこコンビ
そう呼ばれた。
冬には「冒険キッズ」という岐阜県の郡上でやっている子どもの自然体験旅行のインストラクターもした。
そこにお前が残ると思われていたのに、なぜか俺が今もそこにいる。


突然だけど、俺はお前を友達だと思っていない。
一緒に遊びに行くことも、共通の話題で大盛り上がりすることも、
共通の趣味もない。

でも俺らにはやりたいことがあって、なぜかそのときは、いつも一緒だった。


俺も去年結婚したけれど。
結婚するって心底大変なことだと思う。

育った環境や、見て来た風景、
もちろん性別も、まったく違う2人が一緒に暮らして行くなんて
とても乱暴な話だ。

うまくいかないかもしれない。
愛だとか信用だとかは、実は曖昧なものだ。


けれど、訳の分からん人間が集まって、繋がった林間の仲間がここにおる。
共に過ごした日々の中で、俺はお前を兄弟のように思えている。

お前は人見知りで、無口で不器用なやつだけど。
真面目で、人間の繋がりを大事にするやつだから。

ここにおるご両親をはじめ、たくさんの友達との繋がり。
そして「ひとみさん」との繋がりを、受け入れることができる。
そんな男だと思う。

何が、どんなことがあってもあきらめず、真面目に向き合え!!

今日の結婚式は、通過点にすぎない。
何よりも、何よりも大切な、日々の暮らし …
ほがらかに紡いで欲しい。

では改めて、新郎新婦にかんぱーい!

それキャンプだホイ!